飲食業界の転職面接で聞かれる質問まとめ!マナーも紹介
飲食業界で身に付けられるコミュニケーション能力や料理のスキルは汎用性が高いため、比較的転職がしやすいです。しかし、清潔感がない、基本的な質疑応答ができないなど、マナーがなっていないと面接で不採用になることもあります。
そのため適切な準備が必要ですが、転職が初めてで困っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、
・飲食業界の面接でよく聞かれる質問や身だしなみのマナー
・回答のNG例など
を解説しています。飲食業への転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
飲食業界の転職面接でよく聞かれる質問とは?
飲食業界の転職面接では、下記7つの項目がよく聞かれます。
- 自己紹介
- 志望動機
- 長所と短所
- 自己PR
- 入社後に挑戦したいこと
- 将来独立を考えているか
- 以前働いていた店舗について
いずれの質問にも、テンプレートの返答ではなく、受ける企業に合わせて適切な返答をすることが大切です。
それぞれ詳しく解説します。
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自己紹介
多くの面接では、自己紹介から始まります。
事前に自身の経歴などを整理し、簡潔で分かりやすく伝えることが大切です。
その際、下記の流れで文章を構成すると、上手くいきやすいです。
- 挨拶
- 名前
- 年齢
- 住所
- 学歴
- 職歴
最初に改めて挨拶をしましょう。
印象がよくなるように、明るい表情でハキハキ話すことを心がけましょう。
合わせて面接の機会を設けてくれたお礼を伝えると効果的です。
続けて名前と年齢、住所を伝え、自身の人物像を明確にします。
なお、遠方からの面接の場合は県名、同じ県内の場合は市名だけで問題ありません。
現在の自身の情報を伝え終わったら、学歴と職歴を伝えます。
学歴は履歴書にも記載があるため、最終学歴だけで問題ありません。
飲食業界に関わる学校を卒業している場合は、合わせて伝えておきましょう。
職歴は勤めた会社名と職種、業務内容を簡潔に説明します。
長くなりすぎると印象が悪くなるため、職歴が複数ある場合はできる限りシンプルな構成で伝えてください。
志望動機
志望動機は必ずされる質問です。
事前に面接先に合わせて内容を練り、暗記できるまで練習しておきましょう。
志望動機を考える際、注意すべき点は下記2つです。
- どこにでも当てはまる内容にしない
- 福利厚生をメインにしない
面接で使いまわせるように汎用性の高い内容にしていると、「就職できればどこでもいい」という印象を与えてしまいます。
また高確率で、面接官から「ほかの企業もそうじゃない?」と聞き返され、返答に困ることになります。
また、「休日数が多いから」「家賃補助がついているから」など、待遇面を全面に押し出すのも印象がよくありません。
面接を受ける企業の業務内容や会社の沿革をよく調べ、職種の魅力や自身のキャリアプランなどを絡めた志望動機にしましょう。
長所と短所
長所だけを話すのは厳禁です。
課題を見つける能力がない、楽観的な人材、などの印象を与えるおそれがあります。
しかし、ただ短所を伝えるだけでは、改善能力がない人材だと受け取られてしまいます。
短所をカバーするためにしている努力や工夫を、合わせて伝えることが大切です。
また、工夫によって短所を改善できた経験も付け加えると効果的です。
自己PR
転職面接の自己PRでは、過去に就いた仕事での取り組みなどを伝えましょう。
取り組んだ業務で工夫したこと、それによって得られた実績などを魅力的に伝えることが大切です。
自己分析を行ったうえで、自身の強みを活かして目標を達成したエピソードなどを話せれば、面接官の印象もよくなります。
その際、具体的な数字を用いて話すと、説得力が増すためおすすめです。
一方、自己PRで学生時代のエピソードを中心に話すのは避けましょう。
仕事で成果を出していないため、話すことがないと受け取られるおそれがあります。
第二新卒などの若手であれば問題ないこともありますが、多くの場合印象が悪くなります。
入社後に挑戦したいこと
入社後のビジョンが明確かも、面接でよく見られるポイントです。
飲食業には店長やエリアマネージャーなどの現場の統括、本部で戦略を考えるマーケターなど、さまざまなポジションがあります。
そのため、面接先の企業で実現したい自身の具体的なキャリアパスを持っていないと、「ほかのところでもいい」と思われる可能性があります。
現場を経てマーケティングに携わりたい、調理場で経験を積んでから商品開発に従事したいなど、具体的に伝えましょう。
将来独立を考えているか
中途で飲食業界を志望する人の中には、独立を視野に入れている人も多いです。
そのため、面接時に企業側からも独立の意思を聞かれるケースがあります。
もし独立を考えていても、必ずしもマイナスになるわけではありません。
むしろ、モチベーションが高いとプラスに受け取られることもあるため、正直に答えて問題ないです。
ただし、伝え方を工夫しないと不採用の可能性が高まるので注意が必要です。
企業側は長く勤め、会社の繁栄に奔走してくれる人材を求めています。
そのため「2年で独立する」など、退職時期まで伝えてしまうと、より長く働いてくれる別の応募者を採用したくなるでしょう。
「結果を出したタイミングで考える可能性はある」など、あくまで会社に貢献した先にあるプランだと伝えるようにしましょう。
以前働いていた店舗について
飲食業界からの転職の場合、勤務していた店舗や企業について高確率で聞かれます。
業態や客単価、売上目標、達成率はもちろん、仕入れ先や料理のこだわりなどの内情まで、細かく聞かれるケースも多いです。
また店舗のジャンルが似ている場合、即戦力になる人材か判断するために、料理やお酒の知識などを確認されることもあります。
たとえばフレンチレストランの場合、ワインやパン、関連するフランス語の質問に答えられるように準備しておくことが大切です。
上手く答えられないと、「店舗に対して愛着がない」「真剣にやっていなかった」など、悪い印象を与えやすくなります。
過去に働いていた店舗の情報を整理し、スムーズに答えられるようにしておきましょう。
面接時の服装で気をつけるポイント
飲食業界は接客業、食品を扱うなどの特徴から、身だしなみが厳しくチェックされます。
とくに、下記3点に注意して面接に臨みましょう。
- 清潔感
- ヘアスタイル・メイク
- アクセサリー
それぞれ詳しく解説していきます。
ポイント①清潔感
従業員の清潔感は、売上に直結します。
無精髭が生えている、服装がだらしないなど、不潔感のあるスタッフがいるお店では、食事したくならないためです。
したがって面接時から清潔感を意識し、面接官によい印象を与える必要があります。
スーツやシャツは自身のサイズに合ったものを用意し、面接直前にアイロンをかけてシワを伸ばすのがおすすめです。
また青系の誠実さが伝わるものや、濃い目のグレーや茶色などの落ち着きを感じる色味を選ぶと印象がよくなります。
私服面接の場合は、Tシャツやデニムなどのラフな格好は避け、オフィスカジュアルを意識するとよいでしょう。
ポイント②ヘアスタイル・メイク
ヘアスタイルは短髪がおすすめです。少し長めの場合は、前髪を上げておでこを出し、ジェルなどで固めると印象がよくなります。
また、整髪料は無香料のものを使用しましょう。匂いのある整髪料は料理の香りを損ねるため、飲食点ではよしとされません。簡単なことに考えが回らない、配慮が足りない人材だと思われるおそれもあります。
また肌が荒れている場合、簡単なメンズメイクをするのもおすすめです。BBクリームなどで肌をきれいに見せれば、清潔感が生まれます。ただし厚塗りは逆効果なので、面接官にバレない程度の自然なメイクで臨んでください。
ポイント③アクセサリー
基本的に面接時にはアクセサリーはすべて外します。
時計やタイピン程度であれば問題ないですが、できるだけ地味なデザインのものを選ぶのが無難です。
アクセサリーの素材によっては、菌を媒介しやすくするものもあります。
そのため、衛生の観点から業務中は着けられません。
飲食業界の面接においては、アクセサリーで印象がよくなることはないため、我慢しましょう。
入室時のマナー
面接時の入室は下記の手順で行います。
- 名前を呼ばれてからドアを3回ノックする
- 返事を聞いてからゆっくりドアを開ける
- 入室したら「失礼します」と言って一礼する
- 椅子の左側に立つ
- 「〇〇と申します。本日はよろしくお願いいたします。」と伝え再度一礼する
- 面接官の着席の指示を待つ
- 指示があったら着席して背筋を伸ばす
面接において、第一印象は重要な要素です。
明るい表情でハキハキと喋り、余裕を見せることでその後の面接が進めやすくなります。
退室時のマナー
面接が終わったら、下記の流れで退出しましょう。
- 立ち上がり「本日はありがとうございました」と伝え一礼する
- 「失礼します」と伝えてドアに向かう
- ドアの前で面接官の方を向き再度「失礼します」と伝えて一礼する
- 静かにドアを閉めて退室する
なお、ドアを閉める時は後ろ手で閉めないようにしてください。
面接では、退出時の振る舞いもチェックされています。
余裕が伝わるように、落ち着いた振る舞いで退出しましょう。
面接中のマナー
面接中は背筋を伸ばし、足を揃えて椅子に浅めに腰掛けましょう。また、腕は軽く拳を握り、膝の少し手前あたりにおくのがベストです。
背もたれに寄りかかる、腕や足を組むなどの行為は印象をかなり悪くするため、絶対にやめましょう。とくに日頃から足を組む習慣がある方は、無意識にしてしまうこともあるため、注意してください。
質問への受け答えは、面接官の目を見つめながら、はっきりと話すことが大切です。言葉遣いに気をつけながら、明るいトーンと聞き取りやすい音量で話すと、誠実でコミュニケーションが得意な印象を与えられます。
面接時のNG回答
面接時にはさまざまな質問が飛んできますが、いずれも下記の回答をしないように注意してください。
- 回答が一問一答になっている
- 面接官が聞いてもいないことを喋りつづけている
返答内容に関係なく印象が悪くなるおそれがあるため、日頃から上記のような話し方をしている人は訓練してから面接に臨んでください。
それぞれ詳しく解説します。
回答が一問一答になっている
質問に対して返事しか返さない、結論だけ伝えるなどを繰り返していると、会話が続きません。
コミュニケーション能力がないと思われ、「接客に向いていない」「一緒に仕事をしづらい」などの印象を持たれます。
また面接官も踏み込みづらくなるため、質問が少なくなり、自己アピールが満足にできないおそれもあります。
そのため、会話に発展させられる質問に対しては、回答の理由や背景、意図などを添えることが大切です。
企業に興味がある旨をアピールでき、採用される可能性も上がるでしょう。
面接官が聞いてもいないことを喋りつづけている
気持ちが前に出過ぎた結果、話を続けてしまうのは面接のよくある失敗です。
自発的に発言できるのはよいことですが、過剰になると悪印象に変わります。
面接官の質問の意図を汲み取れず、関係ない話を延々と続けると、「コミュニケーションが下手」という烙印を押されかねません。
面接官から話を遮られるようなことがあれば、不採用が濃厚となるでしょう。
不要な話をしてしまう原因は、大きく分けて下記の2つです。
- 自己PRに熱が入りすぎている
- 質問の意図が分からなくなっている
自己PRで話すぎてしまうと、面接官も質問することがなくなり、会話が膨らみづらくなります。
事前に要点だけを簡潔に伝えられるよう、質問を想定して回答内容を考えておくのが有効です。
質問の意図が分からなくなる原因は、話すことに意識が向きすぎていることがあげられます。
結論ファーストを心がけ、質問に対する答えを最初に声に出してから話始める癖をつれば、改善が見込めます。
面接時に焦らないためには、事前の準備と訓練が大切です。
想定される質問をまとめて回答例を作る、友人やエージェントに頼んで面接の練習をしてもらうなど、工夫して臨みましょう。
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まとめ
飲食業界は接客がメインになるため、明るくコミュニケーションが高い人材が採用されやすい傾向にあります。
清潔感に気を配り、明るい表情やトーンで話すように意識すれば、採用される可能性も高くなります。
また自身の職務経歴をまとめておくことも大切です。
中途面接では、これまでの仕事との向き合い方や成果が重視されるため、具体的な数字を添えて答えられるようにしておきましょう。
この記事を参考に、マナーを守り、適切なコミュニケーションが取れるように面接の準備をして、飲食業界の転職を成功させてください。